クラウド ネイティブとは?導入するメリットや特徴について解説

 2021.12.03  デジタルビジネスシェルパ

クラウドサービスの活用が社会的に進む中、クラウドシステムに最適化された「クラウドネイティブ」なシステムを導入する企業も増えています。そこで本記事では、クラウドネイティブなシステムの特徴や、それを支える技術、導入するメリットなどについて解説します。

クラウド ネイティブとは?

クラウドネイティブとは、クラウド運用を前提に作られたシステムやその考え方を指します。従来、企業のシステムはオンプレミス運用が通常でしたが、Iaas・SaaS・PaaSといったクラウドサービスが普及するにつれ、オンプレミスのシステムをクラウド環境に移行する企業が増えています。「クラウドファースト」という言葉に示されるように、もはやクラウドシステムこそがスタンダードになりつつあると言っていいでしょう。

クラウドネイティブという設計思想は、このようにクラウドサービスの利用が当たり前になってくるにつれて注目を集めるようになりました。クラウドネイティブなシステムは、クラウド環境に最適化されているので、クラウドならではの強みを最大限に引き出すことができます。

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クラウド ネイティブが重要視される理由

クラウドネイティブがいま重要視されている理由としては、第一に現代のビジネスにおいては、刻々と変化する顧客の要望に迅速に応える即応性が求められていることが挙げられます。つまり今のシステムは、柔軟性や拡張性の高さが重視されているのです。そして、こうした中で注目を集めるようになったのが「アジャイル開発」という開発手法や、インフラモデルとしての「クラウドネイティブ」です。クラウドネイティブは、クラウドの特性であるスケーラビリティに非常に長けており、環境構築のスピードアップが見込めます。

さらに、自社で1から環境構築したり、一切の保守管理をしたりしなければならないオンプレミスに比べて、クラウドシステムは経済的・時間的・人的なコストの削減が期待できるのも大きな点です。とりわけ近年では老朽化した時代遅れのシステム(レガシーシステム)を使用し続けることによる弊害が知られてきています。レガシーシステムは度重なる仕様追加により複雑化しているため、維持管理費が高額になったり、システムの全容を把握して保守運用できる人材が不足したりすることが懸念されています。このような状況下でクラウドネイティブは、今後のランニングコストを削減し、最新技術に対応したシステムを構築するための手法として重要視されているのです。

クラウド ネイティブで活用される技術

クラウドネイティブで活用される技術としては、どのようなものが挙げられるでしょうか。以下ではThe Linux Foundationが運営し、クラウドネイティブ技術の発展を推進する「Cloud Native Computing Foundation」(CNCF)が挙げているクラウドネイティブを支える技術群について簡単にご紹介していきます。

コンテナ

コンテナとは、仮想的環境を利用して、1つのOS上で複数の環境を実現する技術です。コンテナは仮想マシン(VM)とは違って、OS単位で仮想環境を構築できるのでリソースを過剰に消費することなく、高い処理速度で仮想環境を利用できます。また、単一のコンテナで何か問題が発生しても、VM全体やサーバー全体ではなく、個々のコンテナにのみ影響が抑えられるというセキュリティ面での強みも特長です。コンテナ技術を活用することで、ユーザーは開発環境・テスト環境・本番環境で、アプリケーションを自由に稼働させ、迅速な開発を行えます。

マイクロサービス

マイクロサービスとは、1つのアプリケーションを細かいプランに分割してサービス提供する技術です。マイクロサービスは、アプリケーションを可能な限り小さなサービスとして構築することで、それぞれが独自のプロセスで動作し、独立してデプロイできるようにします。こうすることで、開発チームは個々のサービスごとにアプリケーションを開発・テスト・リリースが行いやすくなります。また、サービス単位で機能追加や修正が行えるので、問題が起きたときにもその影響を切り離しやすくなるのも大きなメリットです。マイクロサービスはアジャイル開発を可能にする基幹技術と言えます。

サービスメッシュ

サービスメッシュとは、アプリケーションにおけるさまざまな部分がどのようにデータを共有するか制御する仕組みを意味します。マイクロサービスを中心にソフトウェアを構築する場合、ユーザーは複数の小さなサービスを連携させる必要があるため、その制御は複雑なものになります。サービスメッシュはこのマイクロサービスによるシステム構築をサポートする技術で、サービス間通信機能の通信レベルを拡張し、サービス間の通信の安定性やコントロールの最適化を可能にします。

イミュータブルインフラストラクチャ

イミュータブルインフラストラクチャとは、日本語にすると「不変のインフラ」を意味します。この「イミュータブル(不変)」という形容詞が象徴するように、イミュータブルインフラストラクチャは、変化する状態を持たず、アップデートの際には動作に不具合がでないように、毎回パッチなどを適応済みのOSを用いてインフラを新規に立ち上げます。非イミュータブルな従来のインフラは、OSのアップデートや設定変更によってアプリケーション全体の動作に悪影響が出てしまうことがありました。しかしイミュータブルインフラストラクチャならば、変更ごとにサーバーを新規に立ち上げ、完全に新たな本番環境でリスタートするので、変更履歴の複雑な管理などが不要になるという利点があります。

宣言型API

宣言型APIとは、システムが実行すべき専用のコマンドを指示する従来の命令型APIに対し、システムに作成させたい「特定の状態」を指示するAPIの仕組みです。宣言型APIの利用において、ユーザーは快適な状態を実現するために必要なすべてのステップについては気にする必要はなく、複雑なコマンド操作をシステムそれ自体に任せることができます。宣言型APIは、マイクロサービスにおけるサービス間の複雑な連携を成立させるために活用されます。

クラウド ネイティブ導入のメリット

続いては、クラウドネイティブを導入することで企業が得られる代表的なメリットについて解説します。

コンテナで快適な動作環境の実現

クラウドネイティブの第一のメリットは、コンテナ技術により快適な動作環境を実現できることです。コンテナ技術を用いることで、ユーザーはゲストOSを用意する必要もなく、軽量なリソースで快適なシステム環境を用意できます。これによってサーバーの拡張や、迅速なアプリケーション開発を行い、即応性のあるビジネスを展開できます。

ランニングコストの削減

クラウドネイティブの大きな魅力としてはランニングコストの削減も挙げられます。クラウドサービスを活用すれば、多大なコストをかけて自社でインフラ構築することが不要になるので、ランニングコスト削減に繋がります。

まとめ

本記事ではクラウドネイティブの概要や、クラウドネイティブを支える技術について解説しました。クラウドネイティブは、クラウド運用に最適化されたシステムで、コンテナやマイクロサービスなどの技術によって成り立っています。クラウドネイティブなインフラ環境を構築することで、ユーザーはランニングコストを抑えつつ、柔軟でスケーラブルな環境を構築できます。

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