前回はAlationの機能の「信頼」についてご紹介しました。Alationの利用者は管理者が設定したフラグを確認するだけですし、表示される情報も難しくありませんので、データの信頼はどうなっているのかを今後は気にしていただけると幸いです。
今回は「記事」についてご紹介します。
記事とは
Alationでは管理者が長文の記述コンテンツを作成し、それを記事として扱います。記事の作成は必須ではありませんが、データを使う上でのルールや注意点などをまとめるのに使われることが多いです。各データの Description に記載することもできますが、長文になると Description が見づらくなります。また、複数のデータが同じルールを持つ場合には個々の Description に記載するよりも、1つの記事にまとめて Description には記事へのリンクを記載する方が、将来のルール変更などによる情報の更新時にも便利です。
記事はルールの記述だけではありません。利用者のアイデア次第で便利に活用できますが、一般的にはデータや用語に関する説明、利用者への操作手順の案内などで記事を利用するケースが多いです。
(参考データ:Alation Test Flight)
利用者として記事を参照してみる
画面左側のサイドバーの「Articles」で作成されている記事の一覧を確認することができます。表示形式で「List」を選択している場合にはソート順で指定した順番で記事のタイトルが一覧表示されます。記事が多数ある場合、"Filter this list"というフィルター機能を使って、キーワードで検索することが可能です。
また、「Taxonomy」を選択している場合には、他の記事との階層関係を指定しているものがあれば、それらを階層形式で表示します。
※ AlationのUIは2024年2月時点では英語のみですが、2024年中に日本語にも対応予定です。
もちろん、標準の検索方法においても記事はヒットします。
ただ、記事の多くはデータに関することを説明するものとして用いられます。そのため Description に記事へのリンクを含ませておき、そのリンクから記事の本体をたどる使い方がより一般的かもしれません。
(参考データ:Alation Test Flight)
記事の作成は技術的には難しくない
Alationは情報ポータルとして、データに関する情報を検索できる入口のような使い方が最適です。DBなどのデータソースから読み取ってくるメタデータに対しては補足説明を追加していく管理作業となりますが、記事についてはAlation側で新しく作成するタイプのオブジェクトになります。
利用者がわかりやすいようにWebのページのように作ることができます。文字だけではなく次のオブジェクトを埋め込むことができます。
- リンク
- 表
- 顔文字
- 画像
- 動画ファイル
- Alation内の他のオブジェクト
Webのページを作成するようなプログラムスキルを持たなくても問題ありません。MicrosoftのWordのような操作で記事を作成していくことが可能です。
メニューの < > をクリックすると、HTMLコードで作成することも可能です。
記事を用意する役割(管理者)の方へ
どのような記事を用意するのか、については、「記事とは」でも触れましたが、組織のアイデア次第です。実際にAlationをご利用の組織においては次のような記事がよく作られています。
- 会社のデータ戦略の提示
- ガバナンスポリシーの文書化
- KPIと主要なビジネス用語の定義
- 利用開始者のためのトピックとチュートリアル
- 分析結果の理解に役立つ関連情報としてのデータセット、クエリ、およびダッシュボードへのリンク
また、単に記事を用意すればよいだけではなく、組織のメンバーに使いやすいと思ってもらえるような工夫も作成側には必要です。
Alationでは、組織に役立つ記事を作成するためのベストプラクティスを提供しています。記事を準備する役割を担う方は、ぜひ一度ご覧ください。
Write Articles to Retain Institutional Knowledge — Alation User Guide (alationdata.com)
ビジネス用語集
記事とは異なりますが、Alationが利用者向けに提供可能なビジネス用語集についても少し触れておきたいと思います。
組織で使用されているビジネス用語や技術用語を用語集(Glossary)として準備することができます。用語集を利用することで、より効率的で論理的にデータに関連する用語を理解できるでしょう。
用語集はホーム画面右上の Apps の Glossaries を選択するとアクセスを開始できます。
ここには2種類の用語集が用意されているようです。2つ目の「クラフトビール用語集」をクリックしてみます。
すると、2個の用語が登録されていることがわかりました。
2つ目の「醸造所」をクリックすると、醸造所に対する説明を確認できます。
(参考データ:Alation Test Flight)
なお、用語集や用語は通常の検索でもヒットします。
組織で使われる特殊な用語がある場合には、用語集に登録することで、組織の誰かに質問してまわる時間を解消することができます。ぜひ、用語集も活用されてみてください。
第5回は「Alationの機能《記事》」についてお届けしました。
次回は、Alationの機能の《データリネージ》についてご紹介いたします。
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- データマネジメント