パブリッククラウドを徹底比較!AWS、Microsoft Azure、GCPの違いとは

 2021.10.27  デジタルビジネスシェルパ

インターネットを介して様々なクラウドコンピューティング環境を提供するパブリッククラウドは、近年特に多くの企業や個人が利用するようになっています。特に有名なサービスとして「Amazon Web Services(AWS)」「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform(GCP)」の3つが挙げられます。ここではそれぞれの特徴を紹介し、どのような違いがあるのか解説していきます。

3大パブリッククラウドの概要

Webサービス開発の多くがクラウドインフラを利用しており、今後も市場規模は拡大していくと見られています。このサービスを提供する会社も多くありますが、以下の3つのパブリッククラウドは最大手で、実績や機能性ともに優れています。まずはそれぞれの概要を紹介していきます。

AWS(Amazon Web Service)

AWSはAmazon Web Serviceの略称で、Amazonが提供するサービスです。比較的古くから提供が続くサービスで、2021年7月のSynergy Researchのレポートによると市場シェアはトップ。政府の機関や金融系の企業でも導入が進んでおり、抜群の知名度を誇る信頼性の高いサービスです。

Microsoft Azure

AzureはMicrosoftが提供するサービスです。Microsoft製品との親和性が高く、Windowsシステムを利用するユーザーなら導入しやすいでしょう。金融業界や電力業界、航空業界など、特定の業界に強みを持つという特徴があります。

 GCP(Google Cloud Platform)

GCPはGoogle Cloud Platformの略語で、Googleが提供するサービスです。世界中の様々な地域で提供されており、GCP以外にもGoogle検索やGmail、YouTubeなど、豊富なサービスを運用しており、大規模に展開しています。Googleが提供している他のクラウドサービスとの連携にも適しています。

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「AWS」「Microsoft Azure」「GCP」の比較

いずれもパブリッククラウドとして主要なストレージ管理やデータ分析などの機能を備えていますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。基本的なサービスや、導入をする際に知っておきたいポイントに重点を置いて比較してみましょう。

仮想マシンの性能

AWSでは「Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)」、Microsoft Azureでは「Azure Virtual Machines」、GCPでは「Compute Engine」という名称でサービスを展開しています。クラウドサービスは仮想化技術によって支えられているサービスです。そのため、仮想マシンの性能、クラウドサーバに備えられるCPUやメモリ、ネットワークキャパシティなどのスペックはパブリッククラウドを比較するための重要な要素となります。

Amazon EC2では、これらの要素について包括的なサービスを行っています。Azure Virtual Machinesについても同様で、定められた構成のなかから必要なものを選択する形でサービスを提供しています。これに対しCompute EngineではCPUやメモリなどをユーザーが組み合わせて環境を構築していくことができます。そのため、他のパブリッククラウドに比べ自由度の高い柔軟なサービスが受けられます。

リージョン

通信の遅延などを考慮する場合、データセンターの数にも着目する必要があります。地理的に近いリージョンを利用した方が利便性も高くなり、また、利用量も変わってくるからです。日本でのデータセンターの数はAWSで3つ、Microsoft Azureで2つ、GCPについては国内に存在していません。
世界規模で見たとき、AWSは20のリージョンおよび61のアベイラビリティーゾーンで運用されています。また、Microsoft Azureは54のリージョン、140か国で、GCPにおいては18のリージョン、55のゾーン、134ヵ所のネットワークエッジのロケーション、200以上の国と地域でサービスが提供されています。

ストレージ

ストレージはデータなど、オブジェクトを格納するために利用されます。AWSでは「S3(Amazon Simple Storage Service)」、Microsoft Azureでは「Azure Storage」、GCPからは「Google Cloud Storage」が提供されています。S3については高い堅牢度がアピールされており、セキュリティ面において強みを持ちます。Azure Storage についてはMicrosoftのソフトウェアを利用している企業なら、ストレージへのファイル移行が容易であること、Google Cloud Storageについては特にアクセスを頻繁に行うデータにとって重要な高い可用性を備えていることなどが特徴として挙げられます。

データ分析

クラウドサービスを利用することのメリットは、ビッグデータの分析がやりやすいという点にもあります。ビッグデータを蓄積、分析するためのデータウェアハウスがいずれのパブリッククラウドにも用意されており、分析基盤として活用できます。
AWSでは「Redshift」、Microsoft Azureでは「Azure SQL Dataware House」、GCPでは「BigQuery」として提供されています。

Redshiftは、インスタンスを大量に用いて分散処理することに長けており、非常に大きいデータへの対応が可能です。大きなスケールアウトができますが、計算リソースのセットアップや、チューニングの必要性があるため、ユーザー側にも多少の手間がかかります。

Azure SQL Dataware HouseもRedshift同様、大規模な並列処理が可能な基盤であるため、分散処理に長けています。また、ストレージとコンピューティングを分けた設計ができるため、リソースのスケール速度の面で強みがあります。

BigQueryはリソースが自動で振り分けられることから、Redshift・Azure SQL Dataware Houseのように詳細なチューニングを行う必要がありません。ユーザーは計算リソースを意識しなくてもよいため、必要なときにだけ分析ができ、その分、コストパフォーマンスも高くなります。

コスト

いずれのサービスも従量課金制を採用しています。利用したサービスの利用量および利用時間に応じた課金がなされますが、利用時間の単位についてはGCPのみ異なります。

AWS・Microsoft Azureについては時間単位で課金されるものの、GCPは分単位での課金です。そのため、GCPの方が環境の検証やスパイクへの、短時間のスケールなどの用途においてはコストパフォーマンスが高くなります。

また、コストを比較するためには、ディスカウントの内容についても知っておくことが大事です。AWSの特徴は、仮想マシンの長期利用を念頭に置いたリザーブドインスタンス契約をすることで、大幅な割引ができるシステムが完備されているということ。GCPにも長期利用による割引システムはありますが、AWSは別途契約を締結する必要はなく、長く利用していれば自動的に割引が適用されるようになっています。Microsoft Azureは大規模なエンタープライズ向けの割引、前払いによる割引システムなどが用意されています。

どのサービスを利用すべきか

ここで紹介した3つのパブリッククラウドは、いずれも優れたサービスを提供しています。契約を交わす際には、それぞれの強みを捉え、そのパブリッククラウドで何をしたいかを考えながら選択していきましょう。一般に、AWSは非常に幅広い活用範囲を持ち歴史も長いことから、信頼を重視する場合や、今後利用したいサービスに大きな変動が想定される場合には向いています。AzureはやはりMicrosoft製品を多く利用しているユーザーにおすすめです。オンプレミスサーバとの親和性も高く、Active Directoryを使ったイントラネットなどをクラウド移行したいと考えている場合にはAzureの導入を検討しましょう。

GCPは200を超える国と地域でのサービス提供、多言語対応などにも強みがあり、中国始めアジアにまで視野を広げたビジネス展開が予定されているユーザーに適しています。

まとめ

3大パブリッククラウドと呼ばれるAWS、Microsoft Azure、GCPについて紹介しました。それぞれ機能性や料金体系、リージョンなどには違いがあります。導入にあたっては各サービスの使用感も重要になってくるでしょう。いずれもサービスへの登録をするだけですぐに利用が始められ、制限付きで無料利用もできるようにもなっています。まずは無料利用で実際に触れたうえで、検討してみてはいかがでしょうか。

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