Alation、はじめました。
第8回:Alation(アレーション)のデータガバナンス

 2024.04.09  2024.04.18

前回はAlationの機能の「コンポーズ」についてご紹介しました。データの発見からクエリの発行までをAlationで実施できる便利さや、SQLの学習にも役立つことを感じていただけたのではないでしょうか。
本シリーズの最終回となる今回はAlationのデータガバナンスについてご紹介します。

Alation、はじめました。第8回:Alation(アレーション)のデータガバナンス

データガバナンス

データガバナンスといっても人や製品によってとらえかたは様々です。従来は、情報を限られた人にだけ公開することでデータを保護していました。しかし、データドリブンを目指す組織では、データを必要とする多くの人にデータに関する情報を提供し、自身の業務に必要なデータをセルフで判断してもらうことで、データドリブンに欠かせないデータカルチャーの構築を成功させてきています。
Alationはデータプライバシー、リスク、コンプライアンスの遵守を意識したデータカルチャーの構築に役立つ機能を持っています。

Alation Cloud Service
Alation Data Intelligence Platform

ポリシーのアクティブ化

プライバシーを意識したデータカルチャーを構築し、データを安全に扱えるように組織のメンバーを導くことは大切です。データを安全に扱うための情報を利用者に伝える方法の一つとして、Alationの記事の活用について本シリーズの第5回でご紹介しました。その他の方法としては、Alation の Data Governance Appの一部であるPolicy Center でポリシーを作成し、リスクとコンプライアンスを管理する方法があります。
Policy Center 内でポリシーがどのデータに紐づいているのかも確認できます。ポリシーは透明性が高いと利用者の理解が深まると言われていますので、データカタログとともにポリシーを作成、整理、管理してより実用的なものにすることができます。
Policy Centerでポリシーを作成したら、ルールを設定して関連データにリンクします。関連データを検出することで、利用者はポリシーを確認できます。ルールと自動化を使用してポリシーを大規模に適用することもできます。

ポリシーのアクティブ化 01

(出典:https://docs2.alationdata.com

ポリシーとデータ(この例では表)のそれぞれから、お互いの紐づけ情報が確認できます。

ポリシー側からの確認

ポリシーのアクティブ化 02

(参考データ:Alation Test Flight)

表側からの確認

ポリシーのアクティブ化 03

(参考データ:Alation Test Flight)

機密データの保護

さまざまなレベルの保護を活用してポリシーを実装していきます。例えば、特定のグループの種類について機密データを非表示にしたり、役割に基づいてカタログページへのアクセスをロックしたりできます。また、一部のデータソースでは、データベースレベルでのポリシーの双方向適用もサポートしています。

次の例はデータ・マスキング・ポリシーが適用された表のサンプルデータを示しています。実値の代わりに ***MASKED*** が表示されています。

機密データの保護 01

(出典:https://docs2.alationdata.com

また、管理者がデータソースの設定において、列に対して手動でSensitiveを設定すると、サンプルデータの表示では実値がマスクされます。

Sensitiveの設定

機密データの保護 02

サンプルの表示

機密データの保護 03

ワークフローによる信頼性の向上

データカタログやポリシーの変更の管理は優れたガバナンスにとって重要です。Data Governance Appでは、変更の提案と承認のためにワークフローをサポートしています。データカタログの利用者はデータカタログやポリシーの現在の情報に対して変更を提案することができ、提案を受け取ったレビュー担当者にて承認や拒否を判断します。
データを使用する上での最新情報は、管理者よりも利用者側が認識しているケースも少なくありません。管理者まかせではなくデータを活用する全員がデータカタログの適切な状況を維持していくために積極的にかかわるスタイルが定着すると、データカルチャーのが醸成しやすい一面もあります。レビューと承認された変更に関する透明性を確保し、データへの信頼を構築します。

Workflow Centerから提案を作成

ワークフローによる信頼性の向上 01

Workflow Center内で提案とそれに対する対応(許可/不許可)を公開

ワークフローによる信頼性の向上 02

(出典:https://docs2.alationdata.com

スチュワードシップの加速

キュレーションはデータカタログのオブジェクトそれぞれで実行することが基本ですが、Alationにはカタログ・セットという機能があります。表や列をカタログ・セットとしてグループ化すると、キュレーションを一括操作することができます。データセットのメンバーは条件を指定して自動収集することもできます。

「state」列をグループ化。列名は正規表現を用いた条件で自動収集する設定例

スチュワードシップの加速 01

作成したカタログ・セットに対して信頼フラグの設定、列名に対するタイトル、Description、Stewardsを一括設定

スチュワードシップの加速 02

PUBLISHERS表とSTORES表のSTATE列に一括設定が反映されている

スチュワードシップの加速 03

また、オブジェクト(例えばデータベースの表)に対するポリシーの設定も、オブジェクトごとに実施することが基本です。Data Governance AppのStewardship Workbenchを使用すると、データマスキングや行アクセスポリシーの適用などを複数の異なるオブジェクトページに移動して同じ変更を行う代わりに一括で更新できます。

Bulk Actions(一括操作)ボタンから、データポリシーの追加を選択している例

スチュワードシップの加速 04
(出典:https://docs2.alationdata.com

キュレーションの状況

データカタログのキュレーションの進捗状況やスチュワードの割り当てに関する状況を確認する機能があります。データカタログの整備がどこまで進んでいるのかを把握したい時に使うと便利です。

指定したスチュワードのキュレーションの進捗状況を確認

キュレーションの状況 01

スチュワードが割り当てられていない割合

キュレーションの状況 02

Data Governance Appの機能の1つであるGovernance Dashboard では、カタログのキュレーションの進捗状況やカタログの増加、スチュワードの割り当てに関する情報をまとめて確認できます。

キュレーションの状況 03

(出典:https://docs2.alationdata.com

カタログの各オブジェクトへのアクセス権

Alationのオブジェクトはデフォルトではアクセス制御を設定していないので、Alationのユーザーは全てのオブジェクトに対してアクセスすることができます。しかし、データの取り扱いがセンシティブとなるケースにおいては、データカタログの情報についてもアクセス可能なユーザーを制御したいと考える場合があります。その時には該当のオブジェクトに対してユーザーまたはグループの単位で権限を管理します。利用者のAlationの画面には、アクセス権を持たないオブジェクトは表示されなくなります。

データソースに対して2名のユーザーがアクセス可能と設定されている例

カタログの各オブジェクトへのアクセス権

Alationに対する市場の評価

Alationは「The Forrester Wave:Data governance Solutions, Q3 2023レポート」でリーダーに選出されています。

Alationに対する市場の評価 01

(出典:https://www.alation.com/forrester-wave-data-governance-2023/

また、Snowflakeの Data Governance部門における Partner of the Year を受賞しています。

Alationに対する市場の評価 02

最終回は「Alationのデータガバナンス」についてお届けしました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Alationの製品紹介やデモをご希望の場合には、CTC担当営業または 問合せフォームからご連絡ください!

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