マーケティングDX と デジタルマーケティングの関係性

 2023.08.31  2023.12.27

さまざまな分野でDX(デジタル・トランスフォーメーション)が叫ばれる中、マーケティング分野においてもDXの実現に取り組む企業が増えてきています。

マーケティングDX と デジタルマーケティングの関係性

デジタルマーケティングソリューション

そもそもDXとは?

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
引用元:デジタルガバナンス・コード2.0 |経済産業省

つまりビジネス変革であり、単なるデジタル活用では本質的なDX実現とは言えません。

C-Native 企業のDX実現に向けたクラウドネイティブソリューション
DXリスタートを支援するアセスメントプランニングサービス

マーケティング分野におけるデジタル活用

デジタルマーケティングに代表されるように、2000年前後のインターネットの普及とともにマーケティング分野においてもデジタル活用が広がってきています。デジタルマーケティングの歴史を振り返ると、さまざまなツールやチャネルを使っての広告プロモーションから始まりました。初期はせいぜいマスメディア広告をデジタルメディアに置き換えただけでした。
そこからデジタルメディアは徐々に進化し、WebからSNS、モバイルアプリなどに広がっていきました。また、通信環境や端末の進化とともに、テキスト中心のコミュニケーションから動画などを使ったコミュニケーションに替わってきていて、さまざまなデジタル活用の手段を取れるようになってきました。
一方で、デジタルメディアが多様化することで、消費者の行動様式も変わりつつあり、情報の獲得手段も大きく変わりつつあります。ラジオ、テレビ、新聞、雑誌といった従来のマスメディアから、WEBやSNS(Facebook、mixi、X(元Twitter)、ショート動画)などデジタルメディアに重きが置かれるようになってきました。
マーケティングの分野で、このようなさまざまなデジタルメディアへの対応が重要になりつつあり、それを支えるさまざまなサービスも開発されており、デジタルマーケティングに注目が集まってきています。

また、従来のマスメディアでは、実際に情報が届けられたかを把握するためには、アンケートなどの手法を用いる必要があり、広告宣伝の効果を瞬時に、正確に把握することが困難でした。それがデジタルメディアに替わることで、購買者の広告視聴前後の行動を把握することができ、広告の効果をより早くより正確に知ることができるようになってきています。マーケティングの効果を計測し、それを次の施策に活かしていくことは、非常に重要なことです。デジタルマーケティングの価値の本質は、単にデジタルメディアを利用することではなく、デジタルメディアを利用することで得られるさまざまなデータを次のマーケティング活動や商品・サービス開発に活かしていくことです。

マーケティングDXとは?

デジタルマーケティングよりも、数年以上後になってから出現してきた概念であり、言葉は似ていても、言葉の定義に直接的な関係はありません。しかし、マーケティング領域における変革を起すという点に関して、デジタルマーケティングが寄与する部分は非常に大きいものとなります。OMO(Online Merged Offline)や、EC の活用、店舗内での顧客導線分析などをデジタルマーケティング組み合わせることで、新たな顧客層の獲得や、新たな顧客体験の実現など、マーケティング領域においてもさまざまなDXが実現できます。

例えば、BtoCの領域においては、顧客に対する商品、サービスの認知を広める点において、従来はマスメディアを利用した広告宣伝が中心であり、小規模な企業では広告宣伝への投資の負担が大きく、市場の認知を得るのは大変難しいものでした。しかし、最近では、WebやSNSなど比較的安価で利用可能な新たなメディアの登場や顧客行動、顧客志向をきちんと把握したパーソナライズされたマーケティングにより、小規模な企業でも大企業に勝る成功を収める事例などが出てきています。
 
シャンプー「ボタニスト」の成功事例
ボタニストは、SNS(Instagram)や店舗でのプロモーションを効果的に使い、P&Gや花王、ユニリーバなど大手企業が寡占しているヘアケア市場に風穴を開けました。消費財市場は、大手が強すぎてブランドの生存確率は数%といわれている中、様々な広告手段を試したうえで、最適な手段としてデジタルを活用した広告手段を用い、ユーザー自身の投稿による認知拡大に成功しています。
参考記事:人気ブランド「ボタニスト」 ヒット支える教科書経営

一方、BtoBの領域に関しては、マーケティング単体というよりはマーケティングから始まる営業プロセス全体の見直しにより、成果を上げる企業が増えてきています。マーケティングとインサイドセールスで購買意欲を高めていき、営業が契約を獲得し、その後カスタマーサクセスに引き継ぎ、顧客サポートをしていくというプロセスの中で、各組織間のデータを一元的に管理、連携することで、売り上げの拡大、契約の継続、新たな顧客の獲得を実現しています。

まとめ

デジタルマーケティングは、マーケティングDXを実現するにあたり非常に強力な手段となり、DXにおいて実現を目指す、データドリブン経営をサポートすることが可能です。デジタルマーケティング自体は、既に多数の企業が取り組んでいますが、DXの実現に向けては今一度、営業プロセスや組織体制など、企業全体のマーケティング活動を見直しも含めてデジタルマーケティングに取り組むことが求められています。

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