成果につながるデジタルマーケティングのコンテンツ運用

 2023.07.31  2023.12.27

デジタルマーケティングの成果につながるコンテンツの運用

デジタルマーケティングソリューション

コンテンツは今後増々増えていく

デジタルマーケティングで成果を上げようとする企業にとって、顧客に価値あるコンテンツを増やし提供し続けることは避けられない状況にあります。

消費者の行動モデルについて、インターネットの普及期に登場したAISAS(認知・関心・検索・行動・共有)に加えソーシャルメディアの影響を考慮したSIPS(共感・確認・参加・共有/拡散)、VISAS(口コミ・影響・共感・行動・共有)などが提唱される中、一方的な広告・宣伝だけでは企業が期待する消費者の行動につながらないと考えられており、広告・宣伝以外のオウンドメディアコンテンツの充実だけでなく、ソーシャルメディアに向けたコンテンツが必要となっています。
またマーケティングにおいて顧客体験価値の向上に関心が高まっていますが、顧客体験の向上に向けて信頼できてかつ顧客にとって有益であるコンテンツが求められています。

BtoBではさらに購買プロセスの期間の長さや複数の人数が関わることから、成果につなげるためには情報収集の段階からマーケティングオートメーション(MA)などによって継続的なコンタクトを行い、有益なコンテンツを提供し続けることが必要とされています。

コンテンツの役割が広がり、コンテンツの形態やチャネルの増加、消費者に有益なものを提供するなど必要となるコンテンツは増加していく一方であり、これに追従できる運用を確立することが必要不可欠と言えます。

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コンテンツで成果をあげるために必要なことは何か?

では顧客にとって有益なコンテンツを提供し、企業が求める成果につなげるためには何をする必要があるでしょうか?

当然コンテンツを増やしていくことが必要ですが、無闇に増やせばよいというわけではなく、顧客理解と仮説に基づくカスタマージャーニーを設計し、商品・サービスの購入にいたってもらうまでにどのように接点を作り出し、各接点で「何を目的としたコンテンツを提供するか?」を検討したうえでコンテンツを作成する必要があります。
また最近ではCookie規制への対応のために1stパーティーデータとして顧客から直接情報を提供してもらう必要性が高まるため、情報提供の対価となるコンテンツなども用意する必要があります。

また、コンテンツを増やすことに加えて、それをどのように提供するかも重要なポイントです。顧客の価値観・生活スタイルの多様化やチャネルが増えたことにより、ジャーニー自体が多様になっているため、最初から精度の高いジャーニーを設計し最適なコンテンツを提供することが難しくなっています。
そのような状況では、継続的に「想定したジャーニーと提供しているコンテンツが成果をあげているかを?」を可視化し、課題の特定と対策を実施することによってジャーニーとコンテンツをアップデートしていくことが不可欠です。
その際に「最適なチャネル・最適なタイミングで提供できているか?」という点も考慮することが必要です。

ポイントをまとめると以下となります。

  • 顧客・チャネルの多様性、コンテンツの役割などを考慮しジャーニーの設計とジャーニーにおける顧客接点で必要なコンテンツを作成する
  • 最適なタイミング・チャネルで最適なコンテンツを提供できるようにする
  • ジャーニーやコンテンツの反応についてのデータを利用し、成果につながるよう継続的な改善を行う

どのようにデジタルを活用するか?

成果をあげるために必要なことを実行するにあたって、人手に頼っていてはできることにすぐに限界がくる、そもそも人手では十分にできないことがあります。そのような状態を避けるためにはコンテンツの運用全体に対して最適化されたデジタルの利用が有効です。
ツールがばらばらに導入され、相互の連携がとれていない、不足があるなどの状態ではデジタルの利点を十分に活かしきれない状態であると言えます。

コンテンツの制作と管理

コンテンツとしてテキスト、画像、動画の作成が増えていくことに対して、効率的に実行することを考える必要があります。
コンテンツ作成の効率化を図るためには、再利用が可能な状態で資産として管理することが有効です。
またコンテンツを充実させる手段として、ユーザー生成コンテンツ(UGC:企業ではなく、一般ユーザーによって作成されたSNSに投稿されたコメント、写真や動画、ECサイト・口コミサイトのレビューなど)の活用もあり、UGCの利用にあたっては作成されたUGCを取り込みコンテンツとして利用できるようにする、許諾を取得するなどが必要となり、大規模に行うためには人的な対応では困難であると想定されます。
今後は生成系AIを利用したコンテンツの作成も予想されますが、効率化が図れる一方でセキュリティや著作権侵害などに注意が必要です。
作成作業や作成手段が増えることに伴い管理の負担も大きくなるため、管理作業の効率化もデジタルを活用するポイントです。
コンテンツ管理システム(CMS)などすでに導入されているケースは多いと思いますがコスト優先で選んだ結果、機能が足りず人的な運用が発生しているとすれば刷新を検討する必要があるかもしれません。

パーソナライズ、提供・配信

より良い顧客体験のために、顧客ごとに適切なタイミング、適切なチャネルで適切なコンテンツを提供するパーソナライズは人的な運用では不可能です。
パーソナライズを実現するためにはコンテンツとデータを活用し適切なチャネル・タイミングで提供できる仕組みが不可欠であり、デジタルの活用が前提となります。
CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)など顧客ごとの属性や行動データを統合的に利用可能にする環境、マルチチャネルでのコンテンツの提供、レコメンド、マーケティングオートメーションなどがデジタルを活用するポイントです。

データを活用した継続的な改善

コンテンツがカスタマージャーニーに有効に機能しているかを評価するためにユーザーの反応・行動のデータを取得し、分析・評価を行い、改善を続けることが不可欠ですが、この際データを取得し分析を行うこともデジタルの活用が前提となります。
データの取得、大量な行動データの蓄積、チャネルをまたいだ行動データのマイニングなど分析・可視化などがデジタルを活用するポイントです。

データを活用した継続的な改善

まとめ

デジタルマーケティングではコンテンツが重要な役割を担い、今後ますますコンテンツを充実させていくことが不可避な状態です。コンテンツの作成だけでなく、コンテンツの提供や継続的な改善など、成果をあげるために行うべきことをデジタルの活用も含めて業務として確立し、実行していく必要があります。

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